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宿直

ペンネーム:あぶらかたぶらさん


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私は大学生だった頃、先輩の勧めで4年間K県の高校で宿直のアルバイトをしていました。最近は防犯システムも進化しその様なバイトもないのでしょうが、当時は割りも良く結構学生に人気がありました。

その後起こる数々の不可解な現象の事など想像すらせず、2人1組で夕方5:30~翌朝8:30まで7名ほどのメンバーでその学校にローテーションを組んで泊まっていたのです。最初に奇怪な現象に出くわしたのは、深夜宿直室に隣接している職員室の扉を誰かが激しく叩く音でした。ドンドンドン・・ガンガンガン・・あまりの激しい音に相方も起きてしまいました。

就寝前には校舎を巡回し内側から全ての出入口に鍵を掛けるので自分達以外に校内に学校関係者がいる訳はありません。仮に泥棒だったとしたらわざわざ大きな音を出すのもおかしいので、私たちは恐怖心で職員室へ確認しに行くことも出来ませんでした。その音はしばらくして収まったのですが朝になるまで我々は寝れませんでした。

結局その音は何だったのかは不明でした。私が居た4年間にはこの様な不可解な現象で少なくとも数人の学生がその恐ろしさでアルバイトを辞めていきましたが、これからお話しする怖すぎる体験をしても辞めなかった勇敢?な仲間もおりました。それは、その恐怖体験をした仲間から後日聞いた話です。

彼は私と組んでいたある深夜、廊下をパタパタとスリッパで歩く音で目が覚めたそうです。初めは相方の私がトイレから帰ってきたのだろうと反対側を向いて寝ていたのですが、いつまでたっても宿直室へ戻ってこないので寝返りを打ちこちらを見たそうです。

そこには熟睡している私がいたので、瞬間ヤバイと思ったその時、あっと言う間に彼の背中にその足音の主が覆いかぶさってきそうです。それも瞬間男と分かったそうです。気がついた時には朝になっていたそうです。あまりの恐怖体験にその日は私に話すことも出来なかったといっていました。これまで書いた事は全て実話のお話です。

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