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病院の少女

ペンネーム:めめさん


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これは、私が病院で体験したお話です。私の子供が事故で入院し、まだ、幼いこともあったため、付き添いが必要で、子供の病室に泊まることになりました。

夜中のことです。私は子供のベッドの側で寝てしまったのですが、フト目が覚めました。子供は静かに寝息を立てています。病室はすでに消灯しているため、周りは薄っすらと見えるか見えないかという所です。一応、大部屋だったのですが、たまたま、他に入院している患者さんが居ないため、人の気配がほとんど感じられず、病室は余計に不気味に感じられました。そのせいでしょうか?少し嫌な気配を感じていました。

しかし、気のせいだろうと考え直し、トイレに行こうと思い、病室のドアを開けたときです。そのドアの向こうに、おかっぱ頭で古い服を着た、小さな女の子が立っていました。

その子は私を見上げています。とっさのことだったため、その子と目が合ってしまいました。相手は私が自分のことが見えていることに、満足したせいかニヤッと笑顔を浮かべました。私は、このままではまずいと思い、その子を見て見ぬふりをして病室を出ました。

しばらくして、病室に戻ると、すでにその子は消えており、それからは何も無く退院出来ました。もちろん、この病院には私の子供以外の子供の患者は居ませんでした。その病院はもうすでに無くなっています。

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