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いたね!

ペンネーム:昔ティーンズさん


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もう、ずっと昔のこと。怖い話というよりは奇妙な話だ。私がリビングルームでくつろいでいるとき、主人が寝室に入り際に、
「おやすみ!」
と少し大きな声で言っていた。いつもとちがう。普段であれば、主人は私のそばまでやって来て、寝ることを告げる。私の顔を見ないであいさつをするのは珍しかった。妙に思い、私は主人に話を聞きに寝室へ行った。

主人が言うには、
「私が廊下を歩いて洗面所へ向って行ったから声をかけた……」
と。私はリビングでTVを見ていたので、廊下を歩いていない。この話を聞いて私は、不気味ではあったが驚きはしなかった。というのも、以前にも似たような体験をしたことがあったからだ。

私がまだ学生のときの話だ。ある日、同じクラスの友達に、
「昨日、夜、○○町にいたね!」
と言われびっくりしたことがあった。身に覚えのない話だ。友達に詳しい話を訊くと、なんでも私は○○町を散策していて、さらにはその友人のそばまで来て、話までしたそうだ。たしかに私だったらしい。その友達が私を見かけたという時間は、丁度、家族そろって夕食をしていた時間だった。家族全員が証人である。その出来事を聞いたとき、身震いするほど気味が悪かったことを、いまでも鮮明に覚えている。

一体、あれはなんだったのか。不思議な話だ。

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