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湖の少女

ペンネーム:タッチさん


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約16年位前に家の隣町にある湖によく釣りに行ってました。そこはブラックバスが釣れる事でマニアの人がちらほら来てました。私もその一人ですが、そんな中招かれざる客ならぬ招かれざる少女を行く度に目撃しました。その少女は体操着に赤いスカートを履き、チェーンの油の切れた音のうるさい自転車を乗り湖の周りを走ってました。

あまりにうるさく魚が逃げると思い他の釣り人に、
あの子供うるさくないですか!?注意しましょう
と言うと、
えっ?何がですか?
と言うので私は
あの自転車の子供ですよ!
何もないですけどどうかしたんですか…
と言うので私はあっいいえ別にと言いました。
何だ俺だけか!
と独り言をつぶやきました(霊が見えてしまうため)。

とにかくうるさく耳障りで釣りに集中できませんでした。行く度に同じ格好で音がうるさくある日思い切って勇気を出し少女に近付き注意しました。すると、
お兄ちゃんどうしたの震えてるよ風邪ひいたの…?もしかしてワタシがこの世の人じゃない事わかるの?
と聞いた様なそんな事を言われた様な覚えがあります。私はいっいや別にとごまかし少女から離れようとすると、
ウソ!見えてるから話かけたんでしょ?
と言ってきました。
だって話かけてきたのお兄ちゃんだけだよ、他の人は誰も話かけてくれなかったもん。
そんな会話を交わしたような定かではありませんがそんな記憶があります。私は面倒そうな子供だなもう逃げようとじゃバイバイと言って去りがけに少女は又来てね!自転車直しておくから…と言いました。ウワッ俺の考えてる事お見通しかよ…
恐ろしい子供だな…
と思いました。それ以来そこで釣りはしませんが少女がいるかどうか車で何度か通って確かめました。今考えたらどうして亡くなったか何でこんな所で自転車乗ってるのか聞けばよかったと思ってます。

※このお話の後編「Midnight Point1 湖の少女(その後)」はこちらです。

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